米海兵隊岩国基地の戦闘機騒音などで岩国市に寄せられた苦情が2008年は約1700件に上り、記録が残る1977年以来最多となった。過去3年は毎年、1000件を超えており、市は米空母艦載機移転に直面する市民の意識変化も背景にあるとみている。
市基地対策課によると、騒音や市街地上空飛行などに対する08年の苦情総数は1717件(26日午後5時現在)。月別では、米軍駐留部隊の交代があった9月の323件が最多で、滑走路運用時間外飛行が相次いだ6月の294件が続いた。
年間件数の推移は、1977年(49件)から10年間は2ケタ台だったが、87年に635件と前年比の約7倍に。その後も数百—数十件の間で増減してきたが、06年に1060件、07年は1229件と大台に乗った。
苦情増加について、同課は「騒音のうるささ指数の年平均はそれほど変わっていない。移転計画を機に基地問題に対する市民の関心が高まってきたのだろう」とみている。