浜田市三隅町の石州和紙会館で27日、冬の風物詩だった和紙原料のコウゾの皮はぎを実演、体験するワークショップがあった。
会館工房で同町の川平正男さん(67)ら職人と参加者計10人が車座になり、長さ1メートルに切りそろえた直径1センチあまりの原木から黒皮を手ではがしていった。原木は同町井野の農家が栽培し、工房のせいろで事前に2—3時間蒸した。道具は使わなくても柔らかくなった皮が簡単にはがれて繊維の強さが実感できる作業だった。はがした皮は後日、黒っぽい表皮をそぎ、煮たりたたいたりする作業がある。
10月にオープンした和紙会館の工房は、すき舟や乾燥機などを備え、使用を始めたばかり。せいろは今回初めて運転した。
【写真説明】車座になってコウゾの黒皮をはぐ参加者や職人