2008年12月27日(土) 10時08分
袴田事件後見審判を差し戻し 東京高裁決定(産経新聞)
昭和41年に旧清水市(現静岡市)で一家4人が殺害された袴田事件で、強盗殺人などの罪で死刑が確定した元プロボクサー、袴田巌死刑囚(72)の弁護団が申し立てていた成年後見制度の適用について、東京高裁(園部秀穂裁判長)が、申し立て却下とした1審東京家裁決定を破棄し、審理を差し戻していたことが26日、分かった。高裁決定は19日付。
園部裁判長は、家裁が袴田死刑囚の精神状態について、「(後見制度の中の)『保佐』開始の審判をすべき程度にはある」と判断したにもかかわらず、保佐人の選任などについて弁護団の意見を求めなかったと指摘。「原審の判断は相当でなかった」とした。
成年後見制度は、判断能力の不十分な人の財産管理などを後見人や保佐人が補助する制度。弁護団によると、保佐人には再審請求権があり、静岡地裁での2次再審請求にも影響を与えそうだ。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20081227-00000056-san-soci