2008年12月27日(土) 20時29分
インド冷静 パキスタン挑発を警戒(産経新聞)
【シンガポール=宮野弘之】インド側は、パキスタン軍の一部が、アフガニスタン国境からインド国境へと移動したとの報道について、ただちにインドへの脅威にはならないとして、冷静に受け止めている。ただ、パキスタン国内で、インド人が拘束されたとの報道を受け、インド国民にパキスタンへの渡航を中止するよう求めるなど、パキスタン側の挑発で、不測の事態へと発展することを警戒している。
インド軍筋は27日、地元テレビ局NDTVに対し、今回のパキスタン軍の移動は、「パキスタンの国内世論を抑えるのが目的であり、過大な心配はしていない」と述べた。さらに、アフガニスタン国境から移動し、テロとの戦いからも撤退するポーズを見せることで米国を牽制(けんせい)する狙いがあると分析した。
パキスタン国境付近に展開するインド軍は通常の態勢で、パキスタン軍が展開したとの報道の後も、高度の警戒態勢を取るなどはしていないという。
一方、インド外務省は27日、パキスタンのラホールで24日起きた爆弾事件に関連し、インド人数人がパキスタン当局に拘束されたとの報道を受け、こうした「反インド行為」が増えることに懸念を表明。そのうえで、インド国民に対し、パキスタンへの渡航を中止するよう求めた。
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