2008年12月26日(金) 19時16分

＜警視庁＞男性巡査長を停職１カ月の処分　拘置中の男に便宜（毎日新聞）

　警視庁警務部は２６日、拘置中の男に喫煙させたり携帯電話を貸与するなど規律違反を繰り返したとして、玉川署警務課の男性巡査長（２７）を停職１カ月の懲戒処分とした。巡査長は男に現金５００万円を脅し取られ、男は恐喝容疑で逮捕、起訴されている。巡査長は「迷惑をかけ、本当に申し訳ない」と話しているといい、同日付で辞職した。

　調べでは、巡査長は留置係だった今年９月ごろから私物の携帯電話を留置施設内に持ち込み、メールや映画のサイトなどを見るようになった。１１月初旬、男にその様子を目撃され、別の留置人の小宮生嗣被告（２１）＝恐喝罪などで起訴＝と共に「クビになるんじゃないのか」と脅されたことから、雑誌を差し入れたりたばこを２人に吸わせたりした。小宮被告は同じ居室の２〜３人にたばこを分け与えていたという。

　さらに、小宮被告から要求されて携帯を貸し、知人らと約７０回通話させた。メールもさせていたが、内容は消去され不明だという。巡査長は小宮被告が作成した知人あての２通の手紙を投函（とうかん）する便宜も図っていた。

　中村格・警務部参事官は「留置業務の基本を逸脱した行為。今後は業務管理を徹底し再発防止に努める」とコメントした。【千代崎聖史】

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