自民党が来年一月十八日の党大会で採択する二〇〇九年運動方針案の全容が二十五日、判明した。次期衆院選をにらみ「政権交代は幻想にすぎない」と民主党との対決色を打ち出したほか、世界的な経済危機への対応に全力を挙げる決意を示した。
「いざ決戦!今こそわが党の真価を!」と題した方針案では「党員が一致団結し、責任ある政治を行う」として、国民に景気回復を実感させることを「最大の目標」に設定。麻生太郎総裁(首相)の下、〇九年度予算案などに盛り込まれた一連の経済対策を通じて景気浮揚を図ると強調した。
「日本の歴史、文化、伝統を尊重する」と保守政党の立場を明確にするとともに、「靖国神社の参拝を受け継ぐ」と保守層への配慮もにじませた。
党の現状について、〇八年運動方針と同様に「立党以来最大の危機」と厳しい認識を強調。憲法改正、拉致問題などを挙げ「わが党でなければ責任ある解決ができない問題が山積している」と政権維持の必要性を訴えている。
年明けまでに細部を詰め、一月六日の総務会で了承する。