2008年12月26日(金) 01時29分
<公務災害>区立小教諭の自殺、認定せず 東京(毎日新聞)
東京都新宿区の区立小学校の新任女性教諭(当時23歳)が06年5月に自殺し両親が公務災害認定を申請していた問題で、地方公務員災害補償基金東京都支部が「公務外の災害」と結論付けていたことが25日分かった。両親は判断を不服として同支部の審査会に審査請求した。
両親側の川人(かわひと)博弁護士らによると、女性教諭は06年4月に小学2年の担任になったが、保護者対応や長時間勤務に悩み「抑うつ状態」との診断を受け、自殺した。同支部は08年9月5日付で「精神疾患が公務によって発症したとは認められない」と結論付けた。
しかし両親が情報公開請求した資料によると、同支部は当初「過重な職務による精神的ストレスのため発症した」との見解をまとめていたのに、本部に当たる同基金が「公務外の災害」との見解をとっていたことが判明したという。川人弁護士は「現場の結論を覆しており、とんでもない判断」と批判。支部の担当者は「最終的な判断を導くために、意見をやり取りすることはある」とコメントした。【木村健二】
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