2008年12月26日(金) 23時10分
「本格派」の滑りで初V=織田、念願果たす−全日本フィギュア(時事通信)
念願のタイトルを手にした織田の目は、赤く腫れていた。「この大会の優勝を目指してきたので…」。前回まで3連覇の高橋大輔は不在でも、合計243.70点のハイスコアは「日本一」の称号にふさわしい。
SPで2位の小塚に9点余りの大差をつけていた。自由で4回転を跳ばない「安全策」もあり得たが、冒頭であえて挑戦。派手に転んだものの、その後の立て直しが見事だった。トリプルアクセル(3回転半ジャンプ)−3回転のコンビネーションなど次々と残りのジャンプを決めていく。「冷静に滑ろうと思って、スピードが出なかった」と反省しながらも、持ち前の柔らかな滑りで演じ切った。
昨季は酒気帯び運転の不祥事で試合出場を自粛。試合勘が鈍ってもおかしくないのに、今季は出場した5試合ですべて勝った。モロゾフ新コーチの指導を自分なりに消化し、以前のようなコミカルな印象から脱皮。磨かれた表現力に加え、精度の高いジャンプもこなす「本格派」のスケーターへと変わり始めている。
これで世界選手権の出場を確実にした。「表彰台に上がれるようにしたい」。逆境を乗り越えた織田の口ぶりが、いつもより力強かった。
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