2008年12月26日(金) 22時02分
<ヤミ専従>社保庁職員40人を背任容疑で告発 厚労省(毎日新聞)
社会保険庁職員が給与を受け取りながら無許可で労働組合活動に専念する「ヤミ専従」を行っていた問題で、厚生労働省は26日、職員と上司計40人を背任容疑で東京地検に刑事告発した。ヤミ専従での職員告発は異例。
背任罪の公訴時効(5年)の成立前に専従していた16人と、その上司24人。社会保険事務局管内別では▽東京10人(上司12人)▽大阪5人(同10人)▽京都1人(同2人)。16人の専従期間は最長約8年で、支払われた給与は総額約4億8000万円。40人のうち30人が現職で、現役には社会保険事務所長も含まれる。1人はヤミ専従を否定している。
厚労省は、ヤミ専従について、公務員の職務に反して国庫に損害を与える背任にあたると判断。「国民の関心の高い年金業務にあたりながら信頼を裏切った」としている。
社保庁はこれまで、時効にかからないヤミ専従職員と上司計41人を告発の検討対象とした。うち1人を今回、背任容疑に該当しないとして対象から除いた。厚労省の調査委は11月、国の損害がほぼ補てんされているとして告発に慎重な意見をまとめたが、舛添要一厚労相らは告発の方針を打ち出していた。【野倉恵】
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