2008年12月25日(木) 23時06分
大差の首位にも「スピード不足」 初優勝目指す織田、表情緩めず(産経新聞)
フィギュアスケート全日本選手権第1日(25日、長野市ビッグハット)ジャンプの軸は直線を保ち、体勢が揺らぐこともなかった。ノーミス。それでも拍手のシャワーを浴びた織田は表情を崩さなかった。「緊張でスピードがなかった。一番の課題ですね」。第一声で口をついたのは、喜びではなく反省だった。
■写真で見る■織田の演技
冒頭のトリプルアクセル(3回転半ジャンプ)が「ギリギリで降りた感じ」と織田。連続3回転と3回転フリップのジャンプ、スピン、スパイラルも当人は「まだ緊張に負けている」。滑りきったというより、無難にこなしたという感覚だ。
4連覇を懸けるはずのエース、高橋大輔(関大大学院)は負傷で欠場。昨季、酒気帯び運転の発覚で欠場した織田にとって、今大会は初優勝をつかむチャンス。「優勝したい」と言い切る織田の強い意欲は、にじんだ緊張感と無縁ではない。
優勝以外にも目標がある。「フリーで4回転を跳びたい」。先月末、NHK杯での挑戦は、着氷しながら回転不足の判定で減点。完全な評価を得ていない。NHK杯後は4回転の練習を減らし、本番で跳躍する“飢え”を体内に蓄えてきた。
2位の小塚に9.05点の大差をつけながら、織田は「彼はGPファイナルで2位。フリーも安定している。崩れないようにして優勝したい」と緩まない。緊張に押しつぶされず、4回転も決めれば、念願の初戴冠におのずと手が届く。(榊輝朗)
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