2008年12月24日(水) 16時39分
【渡辺元行革相会見詳報】(1)「私の持論…閉塞感打破には解散総選挙」(産経新聞)
自民党の渡辺喜美元行政改革担当相は24日午後、国会内で記者会見し、民主党提出の衆院解散を求める決議案に賛成した理由などを説明した。詳報は以下の通り。
−−解散要求決議案に賛成した理由は
「これは私の持論です。『今の閉塞(へいそく)状況を打破するには、解散・総選挙しかありませんよ』ってことをかねて申し上げてきた。決議案、出せるものならこっちから出したかったですよ。こういう時には与党も野党もない。日本は1つ、という感覚で国会議員はやっていくべき。派閥の前には党が、党の前に国家国民がある。この精神を国会議員は原点に立ち返り、思い起こすべきですね。そういうつもりで賛成しました」
−−党議違反にあたり、処分も予想されるが
「いかなる、お裁きも受けたいと思います」
−−自発的に党を離れる考えは
「ありません」
−−決議案賛成はいつ決断したのか
「この決議が出るというのが分かったころだから、ホントにこの2、 3日でないでしょうか」
−−離党勧告など厳しい処分が出た場合は
「除名とかいろんなことがあるが、甘んじて受けさせていただく」
−−他の議員に同調を求めなかったのか
「こりゃあもう、私の単独行動ですから。今回も誰にも相談いたしておりません。私が相談したり、あるいは通告したりすると、非常に悩んじゃう人が出てきますのでね。そりゃあもう、周りもかわいそうなことなので、今回は誰にも相談せずに1人で決めました」
−−年末までに新党結成の考えは
「そういうことは全く考えてない」
−−解散総選挙することがなぜ閉塞感を打破するというのか
「つまりね、麻生内閣はもともと解散総選挙を期待されて組閣したわけですよね。ところが解散総選挙がどんどん延び延びになっちゃいましてね。発言が二転三転してブレる。解散総選挙をやっていれば、マニフェスト(政権公約)が作られ、国民の支持をいただければ、マニフェストでピン留めできるんですよ。だからそういうことが全然行われていない。まさに、二転三転するなかで求心力が失われ、遠心力が働き始めちゃったということです。結局そういうことになると、閉塞感がどんどん充満をしてくるということですから、けしてこれ、政治にとって良いことではない。やはり、政治というのは人心収攬。人心が攪乱(かくらん)されたり、人心が千々に乱れることがあっては非常に良くない。そういう意味で一番閉塞感を打破するには解散総選挙だということであります」
−−もし、解散総選挙が実現したらどういう対応を取るのか
「そのとき考えます」
−−今後の法案採決でも、党の方針に従わず自分の信念を貫くのか
「うん、だから、100年に1回の時は、100年に1回の政治体制を作らないと駄目なんですよ。だから国会がねじれ状態で、ねじれゴマモチこねているようではね、そういう場合じゃないんですよ。与党も野党もないんです。日本は1つなんです。国会議員というのは、国家国民のために仕事をしなければいけないんです。そういう意味で、わたしは今回の行動を決意しました」
−−党の執行部は、党人・党員としておかしいと批判するだろうが、それにはどう反論するか
「国会議員は党利党略以前に、全国民の代表であるという政治的位置づけがある。まあ、ですから、こういう危機の時は原点に戻ったらいいじゃないですかといっているだけですよ。党利党略でやって問題が解決できるんだったらいいですよ。問題がますますこじれるだけじゃないですか。このまま来年の通常国会に突入していったら、まさにねじれ状態のまま、ゴマモチをこねることになる。だったら、1カ月でできちゃうわけですから。100年に1回の政治体制を作ったらいい。私はかねて危機管理内閣が必要だといっている。持論にしたがっただけ」
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