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2008年12月24日(水) 03時03分

高校教師の半数「脱ゆとり=負担増」、学校ケータイには困惑読売新聞

 ゆとり教育からの転換について、読売新聞が全国の高校教師100人に取材したところ、約半数が「負担が増える」と感じていることがわかった。

 生徒たちの携帯電話の使い方に関しては、多くの教師が授業中でも鳴り続ける着信音に強い危惧(きぐ)といらだちを示した。

 ◆戸惑い◆

 今月中旬、47都道府県の高校教師計100人に電話などで取材した。国がゆとり教育からの脱却を打ち出したことについて、現場の教師の負担が増えると答えたのは48人。「部活動などで時間がとられる中、教える量が増え、授業の準備が大変」といった声があがった。

 今月22日には、高校の新学習指導要領改定案が文部科学省から発表され、「英語の授業は英語で」「数学や理科でも討論を」などの方針が示された。

 改定案をどう受け止めるか、教師の一部に尋ねると、「アドバルーンをたくさんあげられ、どこまで対応できるか」(中国地方の公立高の男性教師)、「今までは日本語で教えるのが当たり前。それを突然、英語でと言われても、たいていの英語教師ができないだろう」(埼玉県立高の53歳の男性教師)など、戸惑う声が相次いだ。

 ◆携帯電話◆

 携帯電話を巡るトラブルが教育現場で続出している実態も改めて浮かび上がった。

 「携帯電話を巡る生徒指導で困ったことがあるか」という質問には、多くの教師が「学習の妨げになる」「いじめの道具になっている」「メールで睡眠時間を削る子もいる」と、問題意識をあらわにした。着信音など授業中のメール使用に困った経験があるとした教師も20人に上った。

 神奈川県立高の男性教師(47)は「注意しても5分以内に返信しなきゃダメだと言い張り、メールを打ち続ける生徒もいた」と明かす。

 ◆子供の変化◆

 10年前の生徒と最近の生徒では、どのような違いがあるかも聞いた。「子供っぽい」「幼くなった」とした教師が11人おり、情報環境が大きく変わり、人とコミュニケーションをせず、対人関係を苦手にする生徒が多くなったことを原因に挙げる教師も多かった。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20081224-00000001-yom-soci