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2008年12月24日(水) 22時27分

<教員採用試験>倍率14年ぶり低水準 08年度公立校毎日新聞

 08年度公立学校教員採用試験の倍率は6.5倍(前年度比0.8ポイント減)で、14年ぶりの低水準となったことが24日、文部科学省の調査で分かった。団塊世代の大量退職に伴い採用が増えているため。高校の採用者数は5年ぶりに増え、3139人(22.5%増)となった。

 採用者数は01年度から増加傾向が続き、今春採用者を選考した08年度試験は2万4850人(9.7%増)だった。一方、受験者数は前年度比2.4%減の16万1300人。倍率は00年度(13.3倍)をピークに低下傾向が続き、08年度は94年度(6.2倍)以来の低水準だった。学校種別では▽小学校4.3倍(前年度比0.3ポイント減)▽中学校9・1倍(0.7ポイント減)▽高校10.8倍(3.4ポイント減)−−などだった。

 都道府県別では(1)鳥取21.3倍(2)秋田19.7倍(3)青森16.5倍−−の順で、採用を巡る汚職事件があった大分は15・7倍で5位だった。倍率が低いのは(1)滋賀3.7倍(2)千葉4.5倍(3)東京4.7倍−−など。文科省は「子どもの数の減少が緩やかになる一方で、退職者が増えている。今後も採用増と倍率低下傾向は続いていくだろう」としている。

 文科省は国立大教員養成課程の今春の卒業者の就職状況も発表。教員正規採用は3206人で、臨時的任用は2663人、教員以外の職に就いたのは2351人。教員就職率は56.7%(前年度比0.2ポイント減)だった。【加藤隆寛】

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