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2008年12月23日(火) 19時52分

<首相補佐官>地方行脚へ 「重視」の姿勢鮮明にする狙い毎日新聞

 山口俊一首相補佐官(地方再生担当)は来年1月から、全国8カ所で市町村長や市町村議会議長、地方経済界の代表者らから直接意見を聞く「地方の元気回復対話交流会」を開く。麻生太郎首相は、08年度第2次補正予算案や09年度予算案で、地方向けの予算を大幅増額する方針で調整しており、地方の実情に沿った支援策を打ち出すことでさらに「地方重視」の姿勢を鮮明にする狙いがある。

 第1回は1月14日、関東で有効求人倍率(10月で0・79倍)の落ち込みが激しく中山間地の多い山梨県で開く。第2回は26日に四国の徳島県で開く。春までに全国8ブロックで1カ所ずつ開催する。交流会で得たアイデアは、山口氏が直接首相に進言するほか、地方再生戦略を改定する際に、盛り込む方向で検討する。

 政府は、10月30日に打ち出した追加経済対策の柱として、第2次補正予算案に自治体向けの臨時交付金6000億円を盛り込む方針。09年度予算では、一般財源化される道路特定財源から地方向けに新たな1兆円規模の交付金を創設する。12日に発表した「生活防衛のための緊急対策」では、雇用対策を中心に地方交付税も1兆円増額することも示した。首相周辺は「予算の手当てはできつつある。麻生政権のカラーをさらに浸透させたい」と話している。【西田進一郎】

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