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2008年12月22日(月) 00時39分

佐藤首相とマクナマラ米長官の主なやりとり中国新聞

 佐藤栄作首相とマクナマラ米国防長官の主なやりとりは次の通り。

 長官 中国の核爆発(核実験)の性格が問題で、今後二、三年でいかに発展するかは注目に値する。問題は日本が核兵器の開発をやるかやらないかだ。

 首相 日本は核兵器の所有あるいは使用についてあくまで反対だ。技術的には核爆弾をつくれないことはないが、フランスのドゴール大統領のような考え方(独自の核兵器開発)は採らない。陸上への核兵器持ち込みについては発言に気を付けてほしい。もちろん、戦争になれば話は別で、米国が直ちに核による報復を行うことを期待している。その際、陸上に核兵器用施設を造ることは簡単ではないかもしれないが、洋上のものならば直ちに発動できるのではないかと思う。

 長官 洋上のものについてはなんら技術的な問題はない。日本の政治的な空気も漸次変わるのではないか。

 首相 日本が核兵器を持たないことは確固不動の政策だ。防衛産業育成の問題があり、差し支えないものは日本でつくりたい。

 長官 日本が防衛産業の(育成で)なし得る軍事的援助をアジア諸国に与えることはできないだろうか。

 首相 日本では宇宙開発のためのロケットを生産している。必要があれば軍用にも使うことができる。将来は人工衛星の開発にも進みたい。

http://www.chugoku-np.co.jp/News/Sp200812220118.html