中世の豪族益田氏ゆかりの料理を試作する会が20日、益田市の益田公民館であった。市民15人が取り組んでいる「中世の食」再現プロジェクトの一環。献立を充実させ、来年5月に島根県芸術文化センター・グラントワである室町文化フェスティバルで披露する。
益田氏が1568年、安芸高田市の郡山城で祝宴を開いた際の献立が「益田家文書」に残されており、8月から研究をしている。農学博士の堀江修二さん(73)=出雲市=が全国の郷土料理を参考に作り方を指導した。「いずし」は鮒寿司(ふなずし)に似た料理で、塩漬けしたアユをご飯に埋めて3カ月間、発酵させる。タイの塩干しをほぐした「ふくめ」や、タイの白身だけを使ったかまぼこも再現。今後も試作を重ね益田の名物料理として商品化も目指す。
【写真説明】たるにアユとご飯を入れて「いずし」を作るメンバーたち