21日午前2時10分ごろ、大阪府八尾市志紀町二丁目の府道交差点で、近くの無職河野満さん(75)が横断歩道に倒れているのを通り掛かった男性(40)が発見、110番した。河野さんは肋骨(ろっこつ)骨折などで重傷。
河野さんは「車に引きずられた」と説明。自宅付近の市道に自転車が放置され、路面には血痕が続いていた。八尾署は車が自転車の河野さんをはね、倒れていた場所までの約310メートルを引きずったうえ逃走したとみて、道交法違反(ひき逃げ)などの疑いで行方を追っている。
調べでは、路面には血痕のほか、ひきずったような跡が付着。たどっていくと2カ所で左折し、交差点を右折して細い路地に入ったところで途切れていた。
河野さんを振り落とし、JR関西線志紀駅がある東方向に逃走したらしい。河野さんは帰宅途中で、同日午前2時ごろにはねられたとみられる。
自転車に目立った傷はなく、塗膜片や車の破損部品は落ちていなかったが、血痕などが見つかった路上で当時、ジグザグ走行する白か灰色っぽいワゴン型の車の目撃情報があり、八尾署が特定を急いでいる。
大阪市北区で10月、会社員(30)が車にはねられ約3キロ引きずられて死亡。11月にも大阪府富田林市で新聞配達中の少年(16)がはねられ、約7キロ引きずられて死亡するなど、大阪府では悪質なひき逃げ事件が相次いでいる。
http://hochi.yomiuri.co.jp/topics/news/20081221-OHT1T00164.htm