陸上自衛隊のヘリコプター部隊の隊員2人が、今年7月の北海道洞爺湖サミットの要人輸送などについて記載された秘文書を、サミット期間中に紛失していたことがわかった。紛失はサミット終了後に発覚。捜索の結果、隊員の個人ロッカーから見つかった。防衛省は近く、この2人を懲戒処分にする。
処分されるのは、秘文書の作成に携わった陸自相馬原駐屯地(群馬県榛東村)の第12ヘリコプター隊の1等陸尉(44)と2等陸曹(35)。いずれも減給1か月の懲戒処分となる見通し。
陸自関係者によると、秘文書の紛失が発覚したのは今年7月末。同ヘリ隊では文書の保存期間が過ぎたことから廃棄手続きをするため、要人輸送を担当した陸自木更津駐屯地(千葉県木更津市)の第1ヘリ団に問題の文書の返還を求めた。
しかし第1ヘリ団には該当する文書が見あたらず、同ヘリ隊から文書を受け取ったとの記録も残っていなかった。
陸自が調査を開始したところ、8月上旬になって2曹の個人ロッカーから封をされた状態の文書が見つかった。
この文書は本来、1尉が直接、第1ヘリ団に渡さなければならなかったが、2曹に依頼し、2曹はロッカーにしまったまま第1ヘリ団に渡していなかった。
http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20081219-OYT1T00084.htm?from=navr