投資会社ワールドオーシャンファーム(東京、破産手続き中)のエビ養殖投資詐欺事件で、組織犯罪処罰法違反(組織的詐欺)の罪に問われた元会長黒岩勇被告(59)ら7被告の初公判が19日、東京地裁(戸倉三郎裁判長)であり、黒岩被告は起訴事実を認めた。共犯とされた長男厚宏被告(29)ら6人も起訴事実を認めた。
冒頭陳述で検察側は「黒岩被告らは、事業が大規模に展開され確実に利益が上がっているように装うため、出資者に『養殖池の広さが東京ドームの100倍になった』『200倍になった』などとうその情報を伝えていた」と指摘。延べ約3万5000人から計約848億円を集めたと述べた。
起訴状によると、黒岩被告らは2006年11月から07年5月、46人に「フィリピンでのエビ養殖事業に投資すれば倍近くの利益が分配される」と持ち掛け、計約2億5000万円をだまし取った、とされる。