赤穂義士の吉良邸討ち入りの日に当たる十四日、義士たちの故郷・兵庫県赤穂市で百五回目の「赤穂義士祭」があり、小雨の中、約十万人が詰め掛けた。目玉の義士行列は、例年通りの討ち入り装束に加え「本物志向」を掲げて約三十年ぶりにかつらと化粧での演出を復活させた。
午後二時前、赤穂市民と全国から公募で選ばれた四十七士が赤穂城跡大手門を出発。討ち入りを果たし「武士の本懐」を遂げた義士たちの充実した面持ちを演じながら約一・三キロを練り歩いた。
行列に参加した神戸市の米国人ワーリー・バーカーさん(50)は「楽しかった。参加するに当たり日本の歴史を勉強して、日本への理解も深まった」と晴れ晴れとした表情で話した。
【写真説明】討ち入り装束で赤穂城跡を出発する赤穂義士に扮(ふん)した市民ら=14日午後、兵庫県赤穂市