2008年12月14日(日) 03時04分
出先機関3万5千人削減要求、分権委が再確認へ(読売新聞)
政府の地方分権改革推進委員会(委員長・丹羽宇一郎伊藤忠商事会長)は16日に緊急の会合を開き、第2次勧告に盛り込んだ国の出先機関の職員約3万5000人の削減目標について、政府に具体的な対策を求める要求事項であることを再確認する。
各省からの出向者らが集まる分権委の事務局が最終的に作成した勧告の文章では、数値目標部分が「政府に措置を求める対象」から除外されるような文章が挿入されていることがわかったためだ。
分権委が第2次勧告を決定した8日の会合では事務局が中心となって作成した勧告原案に対し、丹羽委員長が、出先機関職員約3万5000人の削減(このうち地方移譲2万3100人)を勧告に盛り込むよう提案。各委員が了承した。その後、事務局が「突貫工事」で原案を修正し、丹羽氏が麻生首相に勧告を手渡した。
最終的な勧告には数値目標を盛り込んだ「出先機関の改革の実現に向けて」(第2章の4)の最後の部分に、「政府に対して具体的な措置を求める事項は、5及び6のとおりである」との一文が挿入されていた。「5」と「6」は、出先機関の組織改革などに関するもので職員の削減目標には触れていない。このため政府内では、勧告後、「職員数の数値目標は、政府が来年3月末までに策定する統廃合計画に入れる対象ではない」とする見方も広がっている。
ある分権委の委員は「事務局の官僚は姑息(こそく)な手段を使った」と批判している。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20081213-00000057-yom-pol