2008年12月14日(日) 02時42分
<自民県連>「麻生離れ」進む 衆院選の「顔」期待は6割(毎日新聞)
毎日新聞が自民党都道府県連を対象に行ったアンケートで、麻生太郎首相を次期衆院選の「顔」として期待できるかを尋ねたところ、「期待できない」「その他・無回答」が合わせて約4割の18都府県連に上った。首相は9月の党総裁選で地方票の95%を得て圧勝したが、内閣支持率が急落する中、党の地方組織でも「麻生離れ」が進んでいることが浮き彫りになった。
調査は12、13の両日、原則として同党都道府県連幹事長を対象に実施。山形、茨城、東京の3都県連は総務会長らが回答した。
設問は二者択一式で、「期待できる」と答えたのは29道府県連、「期待できない」は7府県連だった。「どちらとも言えない」などの「その他・無回答」は11都県連。その中では、「ほかに首相候補がいない」との理由で回答を控えるなど、首相への期待に迷いが生じているケースが目立った。
期待できる理由(自由記述)としては、12道府県連が首相の経済政策の手腕を挙げた。ただ、「首相がころころ代わると国民の信任を得られない」(和歌山)、「今代えたら民主党の総攻撃にあう」(愛知)などの消極的支持も3県連あった。
期待できないと答えた7府県連のうち4府県連は、首相の失言を含む発言の軽さを指摘した。この7府県連に今後の政権浮揚策を四つの選択肢で聞いたところ、すべて「現体制のまま、来年度予算編成などを通じ、支持回復を図るべきだ」と回答した。「内閣改造による人心一新」や「党総裁選のやり直し」はなかった。
一方、望ましい衆院の解散時期は「来年度予算成立後の来年春」が33道府県連で全体の70%を占めた。「任期いっぱいまで解散の必要はない」が9県連で続き、「来年夏ごろ」が3県連。「直ちに解散すべきだ」「来年1月の通常国会の冒頭」との回答はゼロだった。首相が09年度予算などで実績を示さない限り、厳しい選挙戦になるとの危機感が地方組織に強いことをうかがわせている。【中田卓二】
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