2008年12月14日(日) 02時42分
<地方交付税>1兆円増額継続 政府、2〜3年限定で調整(毎日新聞)
政府は13日、雇用情勢の悪化などに対応した地方交付税の1兆円増額措置を、09年度予算だけでなく、景気が回復するまで2〜3年間、継続する方向で調整に入った。ただ、本来、使途を定めない交付金が、人件費や借金返済などに回り、雇用対策効果が上がらないことを防ぐため、各自治体が実施する雇用対策の内容に応じて配分額に差を付け、実効性を確保する方針だ。
1兆円の交付税増額は、麻生太郎首相が12日に発表した「生活防衛のための緊急対策」の柱の一つ。これを受け、財務、総務両省は、09年度予算編成で地方自治体全体の歳出を1兆円増額し、83兆〜84兆円規模とする方向だ。
09年度以降の継続を検討しているのは、世界的な景気悪化で、日本経済の景気後退の長期化が懸念され、雇用状況の改善には「相当の時間がかかる」と見ているためだ。また、財務、総務両省は1兆円の増額分が「地域雇用対策にきちんと使われるのか」との批判も考慮し、各自治体が計画する雇用創出事業の内容に応じ配分に差を設ける方針だ。ただ「公共事業や農業対策など手法は問わない」方針で、どこまで地域雇用の安定化の実効性が上げられるかは不透明だ。【清水憲司】
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