日本子ども虐待防止学会の学術集会ひろしま大会が13日、広島市で開幕した。2日間の日程で、全国から医療や福祉、司法関係者ら約1700人が参加。虐待予防や親子の心身のケア、関係機関の連携の在り方を考える。
広島国際会議場(中区)での全体会ではあいち小児保健医療総合センター(愛知県)の杉山登志郎心療科部長が特別講演し、「虐待へのケアは専門性と愛着の修復が必要で、医療と福祉の連携が不可欠」と強調。厚生労働省虐待防止対策室の杉上春彦室長ら4人も虐待防止対策の現状や課題などを報告した。
決議した大会宣言では経済的な問題を抱えた親の子育て環境の整備を強調し、児童相談所や子育て支援の関係機関への適切な人員配置なども求めた。