2008年12月14日(日) 22時00分
少年審判で被害者・遺族の傍聴可能に、15日に改正法施行(読売新聞)
少年審判で被害者や遺族の傍聴を認めることを柱とする改正少年法が15日、施行される。少年の健全育成の観点から原則非公開とされてきた少年審判は、大きな転換点を迎える。
家庭裁判所の少年審判廷にはこれまで被害者は入れなかった。今後は、被害者や遺族が希望すれば、家裁が少年の年齢や心身の状態などを考慮した上で傍聴許可が出される。殺人や傷害致死、自動車運転過失致死傷などの事件が対象で、被害者らは廷内で少年から見えない位置に座る。
2000年に長男(当時18歳)を4人の少年に刺殺された東京都練馬区の村井玲子さん(49)は「悲しむ被害者のいる場で審判を受けることは、加害者の少年を罪と向き合わせることにも役立つはず」と評価する。
一方、日本弁護士連合会少年法問題対策チームの斎藤義房弁護士は「審判の時期にはまだ少年の心情も不安定。被害者の同席で萎縮(いしゅく)する可能性がある。謝罪するゆとりをまだ持たない少年を見るのは、被害者にとってもプラスにならない」と慎重な運用を求めている。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20081214-00000033-yom-soci