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2008年12月14日(日) 20時32分

1歳雌の放鳥トキ死ぬ 佐渡の山中で発見東京新聞

 環境省は14日、新潟県佐渡市で9月に放鳥した国の特別天然記念物トキ10羽のうち1歳の雌1羽が同市の山中で死んでいるのが見つかったと発表した。放鳥したトキの死が確認されたのは初めて。

 環境省佐渡自然保護官事務所によると、死んだトキは14日午前10時半ごろ、地元の住民が発見。現場では羽根が散乱し、肉がほとんどない状態で骨の一部が見つかった。同省はトキが動物に襲われた可能性があるとみている。

 個体識別用の足輪などから放鳥された1歳の雌と判明。死骸は同事務所が収容した。今後は佐渡トキ保護センターが新潟大学と協力して死因を分析する。

 環境省などは放鳥後から毎日、目視などによるトキのモニタリングを行っているが、死んだトキは今月9日に約5時間、歩かずにうずくまっていた様子が確認されており、けがをした可能性が指摘されていた。

 佐渡とき保護会顧問の佐藤春雄さん(89)は「唯一のペアを形成していた個体で、繁殖に向けて期待していただけに残念だ」と話している。

(共同)

http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2008121490203212.html