大分の教員汚職事件で、採用をめぐる口利きなど不正の実態解明を求める県民集会が14日、大分市内で開かれ、県教育委員会から「点数改ざんが確認された」として採用取り消し処分を受けた元小学校教諭秦聖一郎さん(23)=現在は臨時講師=が実名を公表し、取り消しの経緯や現在の心境を約100人の参加者の前で報告した。
秦さんは「不正を頼んだ覚えもないのに『不正合格者』というレッテルを張られて腹立たしく、しばらくは外に出るのもおっくうだった。私たちはクビになって人生を奪われたのに、県教委幹部は極めて甘い処分で終わっている」と批判。
「県教委にこれ以上の体質改善は望めない。大分県の教育のため、この問題に関心を持って行動してほしい」と訴えた。
秦さんは県教委に損害賠償請求訴訟などを起こす準備を進めている。
集会には現役の教員らも参加。会場からは問題があいまいに終わることへの懸念や、徹底追及を求める声も出された。
(共同)