米国市民の原爆の受け止め方を知る公開講座「米国での『ヒロシマ』」が13日、広島市中区の原爆資料館であった。市立大の井上泰浩教授と広島平和文化センターのスティーブン・リーパー理事長が講演。意見交換もあり、約150人が参加した。
井上教授は、2005年の米国の新聞8紙の調査を基に報告。原爆投下を正当化する記事が今も大手紙に掲載されていると話した。リーパー理事長は、被爆者とともに米国52都市を回った原爆展について、「平和市長会議に賛同するパートナーが増え、現在も市民によって自発的に巡回が続いている」と成果を伝えた。
市内の被爆証言団体でつくる「被爆体験証言者交流の集い」が主催。被爆者で日系3世の荒井覚さん(74)=南区=は「米国で原爆が正しく理解されていないことは、とても残念。伝えていかなければ」と話していた。
【写真説明】講演内容について意見を交わす井上教授(左)とリーパー理事長