中国電力は12日、建設中の島根原子力発電所3号機(松江市鹿島町)の工事で出た泥水を海に排出する際、法基準を上回る汚濁があったと発表した。排出前に泥と水を分離させる池で、沈殿物が巻き上がったのが原因とみられるという。
中電によると、汚濁は建設工事エリアの排水に含まれている土砂など。海水の白濁を確認したため11日に検査した。法的管理値は1リットル当たり200ミリグラムだが、2倍以上の同440ミリグラムで、排出先の海水約800平方メートルが白濁した。
建設現場には、取水路の掘削工事で出た泥水や、中和処理した排水などを海に流す前に土砂を沈殿させるための沈砂池がある。中電は、排水が池に入った際、池底の沈殿物を巻き上げたことが原因と推定している。
今後は沈砂池の沈殿物が巻き上がらない構造に改善し、沈殿物をこまめに取り除くなどして対応するという。