2008年12月13日(土) 15時01分
被害者傍聴制度がスタート=少年審判に遺族、15日から−教育機能への影響指摘も(時事通信)
被害者遺族らによる少年審判の傍聴制度を盛り込んだ改正少年法が15日、施行される。いつ審判があるのかさえ把握できなかった遺族らにとって、加害少年の姿を見て、事件の内容を知ることができるのは大きな前進だが、審判の教育的機能が損なわれると指摘する声もある。
16歳の少年による暴行で長男を亡くした「少年犯罪被害当事者の会」代表の武るり子さん(53)は「『加害者の将来』を理由に、誰が、なぜわが子を殺したのかを知ることもできないのは、遺族にとってあまりにも理不尽。当然あるべき制度がようやくできた」と評価する。
一方、遺族の存在で少年が萎縮(いしゅく)して事実を話せなくなり、更生が妨げられるとの意見は根強い。国会審議ではこの点に配慮して「健全育成を妨げる恐れのない場合に限る」と法案が修正された。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20081213-00000074-jij-soci