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2008年12月13日(土) 11時59分

<トヨタ>下期赤字に 通期も8割減予想 円高、景気減速で毎日新聞

 トヨタ自動車の09年3月期連結決算の営業損益が、11月6日に修正した6000億円を大きく下回り、下期(08年10月〜09年3月)は赤字に転落する見通しとなった。赤字幅は1000億円規模になる公算が大きく、通期では黒字を確保するものの前期比8割減程度の大幅な減益を余儀なくされそうだ。世界的な経済失速による販売台数の落ち込みと円高が11月時点の想定を超えているため。半期ベースの赤字は99年の米国会計基準導入以降、初めてとなる。

 トヨタは11月の中間決算発表時に、売上高を前期比12.5%減の23兆円(従来予想25兆円)、営業利益を同73.6%減の6000億円(同1兆6000億円)、最終(当期)利益を同68%減の5500億円(同1兆2500億円)に下方修正。下期の営業利益予想を180億円と示していた。

 しかし、欧米に加え、中国などの新興国でも販売台数の落ち込みが激しく、下期は1ドル=100円、1ユーロ=130円と見ていた為替相場も12日の東京外国為替市場では一時、13年ぶりに1ドル=88円台をつけるほど円高となっている。連結営業利益は、1円円高になると対ドルで年間400億円、対ユーロでは同60億円減少するため「非常につらい」(トヨタ幹部)状態に陥っている。

【鈴木泰広】

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