福山市鞆町の鞆港埋め立て・架橋計画の白紙撤回などを求めた国際記念物遺跡会議(イコモス)の勧告決議について、羽田皓市長は11日の市議会本会議で、「市や地元住民に対しても何ら説明がない」と手続きに疑問を呈した。
イコモスは2005年に中国・西安市で開いた総会で、計画の放棄を求める勧告を決議。今年10月にカナダ・ケベック市で開いた総会でも計画撤回と代替案の再検討を求める勧告を採択した。同じ案件を連続決議するのは極めて珍しい。
代表質問で連続決議について問われた羽田市長は、「イコモス国内委員会の提案に基づく勧告だが、提案に当たっては事業の内容や住民の意向を把握すべきだ」と指摘。事前に市や住民に説明がなかったことに疑問を投げ掛けた。