多重債務の整理を専門に請け負っていた東京都港区の平田季則司法書士(38)が、2007年までの2年間で約2億4000万円の所得を隠し、所得税約9000万円を脱税したとして、東京国税局から所得税法違反容疑で東京地検に告発されていたことが12日、分かった。
関係者によると、平田司法書士は、消費者金融などの借金を抱える多重債務者の任意整理や自己破産などを手掛けていたが、受け取った報酬のうち一部しか税務申告していなかったという。平田司法書士は修正申告に応じているとみられる。
インターネット上に事務所のホームページを開設し、24時間対応の窓口を設置するなどして相談を受け付けていた。事務所は「本人が不在のためコメントできない」としている。
平田司法書士は04年、法相の認定を受け、簡裁の民事訴訟や民事調停で弁護士と同様に代理人を務めることができる「認定司法書士」の資格を取得している。