北朝鮮による拉致問題を考える集会が11日、松江市大庭町の立正大淞南高校であった。拉致被害者の松本京子さん=当時(29)=の兄孟さん(61)=米子市=たちが「問題に関心を持ち続ければ必ず解決する日は来る」と全校生徒約250人に呼び掛けた。
京子さんは1977年、米子市の自宅を出たまま行方不明になった。孟さんは「問題を忘れることなく生活してほしい。そうすれば遠からず解決する日が来る」と話した。
同じく拉致被害者の市川修一さん=当時(23)=の姉龍子さん(62)=鹿児島県=も出席。息子との再会を待ち望んでいた母トミさんが先月、91歳で亡くなったことに触れ「無念だったと思う。被害者の家族は高齢者が多く、時間がない」と訴えた。
【写真説明】「拉致問題に関心を持ってほしい」と生徒に語りかける松本孟さん(左端)