2008年12月11日(木) 21時13分
6カ国協議は事実上の決裂 ヒル次官補「合意に至らず」(産経新聞)
【北京=水沼啓子】北朝鮮の核問題をめぐる6カ国協議首席代表会合は11日、北京の釣魚台迎賓館で当初の予定を1日延長し、北朝鮮の核計画申告の検証方法を文書化するための調整を続けたが、合意には至らず協議は事実上決裂した。
協議の途中で帰国の途に就いた米首席代表のヒル国務次官補(東アジア・太平洋担当)は、同日夕、北京の空港で記者団に対し、「北朝鮮と検証問題などで合意に至らなかった」と述べた。さらに、「次回の協議日程は決まっていない」とし、協議が成果のないまま終わったことを認めた。
協議はこの日午前、休会との観測が流れたが、午後になり北朝鮮が再開を申し出て、全体協議が行われた。焦点となった検証方法の文書化をめぐっては決裂したが、参加各国は同日夜、何らかの文書をまとめる方向で調整している。
8日に始まった協議は、中国が9日に提示した文書化の草案をたたき台に協議が行われる予定だった。北朝鮮は核の無能力化の見返りとなるエネルギー支援の早期完了を求める一方、日米韓が求めた核施設でのサンプル(試料)採取の文書化には強く拒否し続け、双方の溝は埋まらなかった。
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