大手電機メーカーの労働組合でつくる電機連合は11日、東京都内で政策委員会を開き、物価の上昇を考慮し、2009年春闘で4500円のベアを要求する方針を固めた。08年春闘の要求を2500円上回る水準。来年1月末の中央委員会で正式決定する。
要求は、代表的な職種である「開発・設計職」の30歳相当の月給約30万円を基本に、物価の上昇率を1%台半ばと想定、物価の上昇による賃金の目減りの補てんや賃金改善を求める内容。他の職種はこの水準に準じた賃上げ要求をする。
電機、自動車産業は春闘の相場形成に大きな影響力を持つ。世界的な景気減速の影響を受けメーカー各社で減産や非正社員の契約解除が相次ぐ中、来春闘の交渉は難航が予想されるが、生活水準の維持を重視した。
大手自動車メーカーの労組でつくる自動車総連も賃上げ要求の方針を検討しており、要求の動向が注目される。