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2008年12月11日(木) 19時31分

タイガーと派遣女性が和解 是正求め契約解除東京新聞

 違法状態の是正を労働局へ申告した報復で契約を打ち切られたとして、タイガー魔法瓶(大阪府門真市)に派遣されていた女性(32)が、地位確認や慰謝料300万円を求めた訴訟は11日、大阪地裁(中村哲(なかむら・さとし)裁判長)で和解した。タイガーが(1)苦痛を与えたことに遺憾の意を示す(2)解決金300万円を支払う−などが条件。

 和解成立後、女性は「派遣社員はモノじゃない。会社のために一生懸命働いている。簡単に切らないでほしい」と話した。

 訴えによると、女性は2001年9月に派遣会社と契約し、タイガーの開発部門で主に実験の補助に従事。しかし、正社員から指示を受ける偽装請負状態だった。

 女性は06年に「派遣の期間制限(3年)を過ぎているので直接雇用すべきだ」と大阪労働局に申告し、労働局は是正を指導。その直後、タイガーから契約を解除された。

 大阪府労働委員会はことし10月、この契約解除を「不当労働行為」と認定した。

http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2008121101000771.html