福山市は9日、来年4月から3年間の介護保険料の基準額を引き下げる方針を示した。2006—08年度の介護給付費が抑制される見込みとなったためで、市介護給付費準備基金の約15億円を引き下げの財源に充てる。
3年に1度定める介護保険事業計画の中で、09—11年度の基準額を現在の4642円から引き下げる。国が定める介護報酬の引き上げなどもにらみ、来年1月にも同計画で金額を決める。2000年の介護保険制度開始以来、市としては初の引き下げとなる。
同基金の残高は、07年4月1日時点で約13億3119万円。07年度決算の実質黒字分2億6000万円の一部を合わせ、約15億円を引き下げの財源とする。06、07年度に訪問看護や小規模多機能型居宅介護のサービス利用が伸び悩むなど、06—08年度の介護給付費が計画の9割にとどまり、剰余金が発生する見込みとなった。