和歌山県立自然博物館は10日、同県湯浅町の約1億3000万年前(白亜紀前期)の地層から、大阪府阪南市の市立小4年、熊谷菜津美さん(9)が新種のエビの化石を発見したと発表した。発見者にちなみ「ホプロパリア・ナツミアエ」と命名された。
昨年12月、同博物館の観察会で拾った石に化石があるのを見つけ、学芸員が調べて新種と分かった。菜津美さんは「まさか新種とは思っていなかったから、びっくりした。これからは爬虫(はちゅう)類の化石も探してみたい」と目を輝かせている。
同博物館によると、この時期の地層からエビの化石が出るのは非常に少なく、貴重な発見という。
化石は、頭や内臓を包む長さ3センチの頭胸甲(とうきょうこう)と、2・3センチの腹部、5・1センチの片方のハサミで構成。殻にある溝の形状や、ハサミが細長いことなどから、アカザエビ科ホプロパリア属の新種と判明した。
学芸員の小原正顕さん(35)と、瑞浪市化石博物館(岐阜県)の学芸員柄沢宏明さん(44)が学会誌に発表。化石は13日から和歌山県立自然博物館で公開される。
http://hochi.yomiuri.co.jp/topics/news/20081210-OHT1T00229.htm