宇都宮市で1月、別居中の妻を包丁で刺殺したとして殺人罪と銃刀法違反罪などに問われた運転手金子隆司被告(47)に、宇都宮地裁(池本寿美子裁判長)は9日、「犯行は悪質で検察の求刑は軽い」として懲役16年の求刑を上回る懲役17年の判決を言い渡した。
判決によると、金子被告は、妻未来子さん=当時(32)=が息子に会わせてくれなかったことに腹を立て、1月21日午後零時15分ごろ、未来子さんの実家の窓を割って侵入。未来子さんを包丁で刺して殺害した。
弁護側は「被告は犯行当時、心神喪失状態だった」と殺人罪については無罪を主張。地裁に精神鑑定の実施を求めたが、却下された。
未来子さんは1月18日、金子被告から暴力を受けたとして、栃木県警今市署にドメスティックバイオレンス(DV)の被害届を出していたが、署は金子被告から事情を聴くなどしていなかった。
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