2008年12月08日(月) 02時50分
【幸満ちゃん事件】「全部明らかにして」 母親が容疑者に訴える(産経新聞)
幸満ちゃんの母親、多恵子さん(38)が7日午後、勤務する東金中央クリニックで、勝木諒容疑者の逮捕後初めて報道陣の取材に応じた。「捕まってよかったと思うが、それでゆきが戻ってくるわけではない。悲しいです」と、言葉を詰まらせた。
多恵子さんは病院玄関のインターホン越しに取材に応じた。「仏壇に(容疑者が)見つかったね、よかったねと話しました」という多恵子さんは「ゆきは容疑者を知っていると思うので、あらためてわたしから報告しなくても」とも。
「容疑者に言いたいことは」という報道陣の問い掛けに「全部明らかにしてほしい」と答えた。
幸満ちゃんの遺骨はまだ納骨していないという。「寺からは『気持ちに区切りがつくまではいいですよ』と言ってもらっている。もう少し一緒にいたいなと思っている」と力のない声で語った。「(容疑者は)まったく知らない人ですが、あちらにも、家族があって何とも言えない」とも話し、複雑な心境ものぞかせた。
多恵子さんは女手ひとつで、幸満ちゃんを育ててきた。事件後も出勤を続け、周囲には気丈に振る舞っていた。一方で、幸満ちゃんが遺棄された現場に何度も足を運んで花を手向け、密かに愛娘の無念を鎮めようとしていた。その様子を見ていた近所の女性(77)は「ゆきちゃんの分まで一生懸命生きようとしているのだと思う」と話した。
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