マンション・ホテル開発の「アパグループ」主催の懸賞論文で、歴史認識に関し政府見解を否定する論文を発表し更迭された田母神俊雄前航空幕僚長(60)が、最優秀賞として受け取ることになっていた賞金300万円を辞退する意向であることが5日、関係者の話で分かった。
関係者によると、田母神氏は8日に都内で行われる授賞式には出席する予定だが、「賞金目的で論文を書いたと思われたら本意ではない」として辞退を決めたという。
田母神氏は懸賞論文「真の近現代史観」に、現職空幕長の肩書で「日本は侵略国家であったのか」という題で応募。「わが国が侵略国家だったなどというのはまさにぬれぎぬ」と主張し、1995年の「村山談話」や政府見解を否定、空幕長を更迭された。