2008年12月04日(木) 09時06分
Apple、ウイルス対策ソフト奨励の告知を削除(ITmediaエンタープライズ)
「米Appleがウイルス対策ソフトウェアの利用を促す告知をサイトに掲載した」とメディア各社が報じた直後、Appleはこの告知をサイトから削除した。
米国のAppleサイトでは12月2日まで、「Appleは複数のウイルス対策ユーティリティの利用をお勧めします」と明言し、Intego VirusBarrierなどの3製品を紹介していた。日本のアップルのサイトにもこの告知文の翻訳と日本語版のウイルス対策ソフトウェアを紹介するページがあった。しかし、いずれのページも4日現在アクセスできなくなっている。
セキュリティ企業Sophosの研究者グラハム・クルーリー氏のブログによると、Appleサイトに掲載されていたウイルス対策ソフトウェアの奨励告知は実は新しいものではなく、2007年6月から存在していたという。
クルーリー氏がメディアの報道を引用して伝えたところでは、Apple広報はこの告知を削除した理由について「当該の告知は古くて不正確だったため削除した。Macは設計上、買ったそのままの状態で悪質なソフトウェアとセキュリティ上の脅威から守られる技術を組み込んでいる」と説明した。
セキュリティソフトウェアメーカー各社は、Appleのウイルス対策ソフト奨励を歓迎していただけに、クルーリー氏は「Appleが告知を手直しするのではなく削除してしまったのは残念だ」と嘆き、「Macに組み込まれているセキュリティ技術は、Windowsの場合と同様、単純なソーシャルエンジニアリングの手口によってかわされてしまう」と指摘した。
なお、Apple広報のコメントでは「あらゆる脅威に対して100%無縁なシステムは存在しない。つまり、ウイルス対策ソフトウェアにより追加的な保護措置が提供されるかもしれない」とも言い添えているという。
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http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20081204-00000018-zdn_ep-sci