横浜市の不動産会社「リスト」が東京国税局の税務調査を受け、東京・新宿の不動産再開発で得た所得に絡み、2006年12月期までの3年間で約3億5000万円の所得隠しを指摘されていたことが3日、分かった。
追徴税額は重加算税を含め1億数千万円(更正処分)とみられるが、同社は「税務調査の内容は明らかにできない。国税当局と見解の相違があり、異議を申し立てた」としている。
関係者によると、同社は05年、新宿区歌舞伎町のビルや駐車場のあった土地(約860平方メートル)を建設会社などから約10億円で買収し、06年にホテル事業会社に約30億円で転売した。
この取引で、同社は仲介業者への手数料などとして計約3億5000万円を経費計上したが、税務調査で売買仲介の事実がないことが判明。国税局は「実態は土地関係者とのトラブル回避のため支出されたもので、経費算入できない交際費にあたる」と認定したもようだ。