2008年11月30日(日) 08時01分
冬コスメ 深みある色で目元際立て(産経新聞)
寒い日が続き、本格的な冬がやってくると気になるのが肌の乾燥だ。気温が下がると湿度が急激に低くなるので肌がダメージを受けやすい。この時期はクリスマスシーズンとも重なり、各ブランドからはスキンケアや口紅など普段より一度に多くの種類を試せるキット商品が出そろう。十分に肌のケアをしたうえで、この冬ならではの、深みのある色で目元を際立たせるメークを楽しみたい。(小川真由美)
◆一式そろうお得感
12のブランドが入る東急百貨店本店の1階化粧品売り場では、今月半ばから40〜50代を中心にクリスマスキットが売れ出している。会社員の女性(47)は「キットはいろいろなものを試せるし、ポーチもかわいいので毎年、購入している。違うブランドのキットを買った友人と中身の一部を交換するのも楽しみの一つ」と話す。
同店で扱うキットの中心価格帯は約7000〜1万5000円。今年の特徴は、アイシャドーや口紅にスモーキーカラーが多く、容器を見て楽しめるラメ入りの香水などラメ使いのアイテムも豊富だという。営業推進部コンシェルジュの中川雅代さんは「贈り物ではなく“自分へのご褒美”として買う人が大半。キットの使用をきっかけに、普段愛用する化粧品を変える人も多いので、各ブランドとも中身は充実している」と説明する。
例えば、化粧水や美容液などスキンケア用品は通常、1本で数千円する。一方、試供品は1つで1回分か、多くても3日分程度の容量しかない。その点、キットは各アイテムのハーフサイズや1週間分が一式そろい、口紅などもつくので通常の商品よりお買い得といえる。
同店ではコスメカウンターなどで、肌診断や300色から似合う色を提案するパーソナルカラー診断(無料、要予約)も行っている。中川さんは「肌の状態や似合う色など自分を客観的に知ってから、化粧品を選ぶと今までと違うメークを楽しめる」と話す。
◆適量、用法を守る
肌の手入れは、メークを楽しむための基本だ。
ポーラ商品企画部の鎌田千佳子さんによると、スキンケアとは大別して、洗顔→化粧水→乳液あるいは保湿クリーム→ファンデーション−までの流れを指す。実際は化粧水までで済ませてしまう人や、休日に素顔で買い物などに出かける人も少なくなさそうだが、これはNGだという。
「化粧水で十分に潤いを与えても、クリームなどで肌にふたをしないと水分は失われてしまう。素顔で外出する際も、紫外線や乾燥など肌への刺激を防ぐためにファンデーションだけでも塗ったほうがいい」と鎌田さん。
意外なのは、肌の潤いは若い人ほど不足している点だ。若い人は、皮膚の表皮層の底にある角質が、十分に育ち切らないうちに肌の表面に上がってくるので、角質細胞の大きさが不規則になる。そのため、表皮にすき間ができ、水分が逃げやすい。
鎌田さんは「年齢に関係なく、使う量と使い方を忠実に守るのが、美肌への近道。『急がば回れ』で、毎日のケアの積み重ねが、数年後に差になって表れます」と話す。
◆マロンブラウン
クリスマスシーズンは、華やかな色の化粧品が充実している季節だ。
資生堂の「マジョリカ マジョルカ」「TSUBAKI」などの広告を手がける同社のメーキャップアーティスト、照沼美紀さんは、手持ちの化粧品に、アイシャドーなどの最新アイテムを足すことをすすめる。新製品はトレンドカラーを反映しているからだ。
今年の流行は、赤みのある茶色のマロンブラウン。アイメークは深みのある色で強調し、口紅は強すぎない色味で仕上げるのが、今風だという。チークなどは春夏のものでも、上からパールの入ったフェースパウダーを使えば、冬のパーティーメークになる。
照沼さんは「スキンケアは年齢に合ったものを選び、アイシャドーや口紅など色を使うアイテムは年齢に関係なくどんどん試すと、化粧がもっと楽しくなります」とアドバイスしている。
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