2008年11月30日(日) 08時01分

元厚生次官ら連続殺傷　小泉容疑者　吉原さん襲撃後、徒歩で１キロ逃走か（産経新聞）

　■返り血浴びたまま

　元厚生次官ら連続殺傷事件で、小泉毅（たけし）容疑者（４６）＝銃刀法違反容疑で逮捕＝が東京都中野区の吉原健二さん（７６）宅を襲撃した際、レンタカーを約１キロ離れた駐車場に止めていたことが２９日、警視庁の調べで分かった。妻、靖子さん（７２）の返り血を大量に浴びたまま逃走した可能性が高く、下見など高い計画性の半面、犯行後の大胆さが一層浮き彫りになった。

　靖子さんは１８日午後６時半ごろ、自宅玄関で胸を数カ所刺された。小泉容疑者は靖子さん襲撃を認め、「山口剛彦さん夫妻と同じ柳刃包丁で刺した」と供述。包丁の血痕のＤＮＡが山口さん夫妻や靖子さんのＤＮＡ型と一致している。

　小泉容疑者は吉原さん宅を襲撃した際、山口夫妻殺害や出頭時とは別のレンタカーを利用。コインパーキングではない、店舗の駐車場に止めていた。吉原さん宅周辺を下見したことが分かっており、人目に付かない場所を選定していた可能性もある。

　また、吉原さんの名前と住所が入った配達伝票が張られた段ボールの側面に、１０センチ四方の穴が開いていたことも判明。宅配業者を装っていた小泉容疑者が包丁を隠せるように細工していたとみられる。

　吉原さん宅周辺には約８０メートルにわたって血の付いた足跡が残されていることから、小泉容疑者は返り血を大量に浴びていたとみられ、警視庁は逃走経路の防犯カメラの映像を解析し、裏付けを進める。

【関連記事】
・ 【衝撃事件の核心】愛犬の恨み３４年　小泉容疑者の“綿密さと杜撰さ”
・ 「友達いなかった」小泉容疑者、孤独で強い顕示欲
・ 「人生に未練ない」犯行１年以上前から計画
・ 「飼い犬チロの仇とった」父への手紙に小泉容疑者
・ 犬の殺処分「引き続き行う」　元次官ら殺傷で環境相

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20081130-00000062-san-soci