2008年11月30日(日) 08時01分
【集う】ティール&ホワイトリボンキャンペーン(産経新聞)
□ティール&ホワイトリボンキャンペーン「知っておきたい、子宮頸がんのこと」
■東京・台場のフジテレビ
いまや日本人の2人に1人がかかるともいわれる「がん」。患者の若年化が進んでいるのが女性特有の子宮頸(けい)がんだ。
11月24日に開催されたイベント「お台場オトナPARK2008〜素敵な大人の3DAYS〜」の一環で、子宮頸がんへの理解を深めてもらおうと医師や闘病経験者が壇上にあがった。
「子宮や卵巣がなくなっても、あなたは私を愛してくれる?」
「後遺症でおかしくなった私を受け止めることができる?」
女優、洞口依子(どうぐち・よりこ)さんが闘病経験をつづった著書『子宮会議』の中から、手術を前に逡巡(しゅんじゅん)する一節を読むと、会場は静まりかえり、すすり泣く声も。洞口さんが昨年から取り組む「リーディングセッション」という活動。告知時の動揺、過酷な闘病をへて、心身が再生するまでの体験をギター演奏に合わせ、約20分にわたり朗読した。
女性にとってデリケートな部位である子宮頸がんは、公の場で語られる機会はまだまだ少ない。だが、知識を深め早期発見につなげれば、ほぼ完治することもできる。「ティール(深緑)&ホワイト(白)リボン」の活動はこうした趣旨で始まった。乳がんへの支援・啓発の「ピンクリボン」の子宮頸がん版のキャンペーンだ。
社会保険相模野病院婦人科腫瘍(しゅよう)センター長の上坊敏子さんが、子宮頸がんになるメカニズムや、自覚症状について丁寧に説明。「原因につながるHPV(ヒト・パピローマ・ウイルス)は、性交渉の経験があれば女性の60%から80%が感染するほどありふれたウイルスだが、子宮頸がんの初期は症状が出ない。子宮は生命をつなぐため必要な臓器」として定期的な検診を促した。
まさか私ががんになるなんて…。洞口さんをはじめ壇上の闘病経験者の口からは、こんな言葉が聞かれた。早期発見は命を救う。(津川綾子)
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20081130-00000061-san-soci