戦国大名毛利氏と安芸、備後地方をテーマにした市民向けの講座「博物館大学」が29日、福山市西町の県立歴史博物館で開講した。全5回で、初回は毛利博物館(防府市多々良)の柴原直樹館長代理(39)が講演した。受講した市民ら約140人が聞き入った。
柴原氏は「備後国衆と毛利氏」と題して、室町時代、備後には山内、和智氏など有力な国衆がいたことを説明。安芸国衆だった毛利氏が、備後の守護山名氏や有力大名の大内氏と備後国衆をつなぎ仲介する立場から、支配するまでの流れを解説した。柴原氏は毛利氏が大内、尼子氏を攻めた際、備後国衆が一定の役割を果たしたことに触れ、「毛利にとって無視できない存在だった」とした。
博物館大学は3月まで月1回開講。次回は12月20日で、2回目からでも受講できる。無料。同館=電話084(931)2513。
【写真説明】市民らを前に講演する柴原氏(右端)