2008年11月28日(金) 02時53分
大阪府内の私立高が授業料値上げ 橋下改革の助成金削減で(産経新聞)
大阪府の私立高校94校のうち、平成21年度新入生の授業料を値上げする学校が半数以上の50校(20年度22校)に達することが27日、大阪私立中学校高等学校連合会のまとめで分かった。値上げ幅は年1万〜16万円。入学金を含めた初年度納付金の平均値上げ額は、過去最高の2万6500円(同9600円)となった。金額改定の理由を尋ねるアンケート調査では、46校が「橋下徹知事の財政再建策に伴う補助金削減の影響」と答えた。
府は今年8月から、私立高校への補助金を10%、小中学校については25%削減している。
まとめによると、初年度授業料の値上げ幅は3万〜4万円未満の学校が19校で最も多く、次いで1万〜3万円未満が9校、4万〜6万円未満が7校。最も額が大きかったのは早稲田摂陵の16万円、2番目が初芝立命館・立命館コースの14万円だった。50校のうち26校は、2、3年生の授業料も増額する方針。
入学金については9校(20年度2校)が値上げを決め、入学金と授業料を合わせた初年度納付金の平均額は77万800円(同74万4300円)となった。
値上げをしなかった学校に理由を尋ねたところ「人件費を抑制したため」との回答が16校で最多。私立中高連では「今回増額を見送った学校も、人件費削減だけで持ちこたえるのは難しく、次年度以降に値上げに踏み切る可能性は高い」とみている。
一方、私立中学校で初年度授業料を上げるのは60校中34校(同14校)、入学金増額は5校(同1校)。これにより授業料の平均額は前年比2万6900円増の58万6100円、入学金は同2800円増の21万500円となった。
私立中高連の坪光正躬副会長(大阪明星学園理事長)は「値上げは各校の苦渋の決断だ。今後も府議会各会派を通じて補助金回復を府に要望していく」と強調した。
橋下知事は「学校選択は家庭環境に合わせて行うべきだ。中学生の皆さんは頑張って勉強してほしい」と述べた。
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