2008年11月27日(木) 15時38分
Windows XP搭載PC、中古市場で大人気——ハードウェアよりもOSライセンス購入が目的(Computerworld.jp)
市場調査会社の米国Gartnerは11月25日、中古PC市場に関する調査結果を発表した。それによると、米国MicrosoftのWindows Vistaの発売以来、Vistaのハードウェア要件を満たしていない多数のPCが“処分”されているという。なお、2007年には1億9700万台のPCが処分されたが、そのうち44%は中古PCとして再販売されている。
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この事実は、多くの専門家も注目している。米国IDCのリサーチ・マネジャーであるデビッド・ダウド(David Daoud)氏は、「Vistaに対応していない古いソフトウェアを利用しているユーザーは個人/企業を問わず多く、Windows XP搭載PCの需要も大きい」と指摘する。
多くの企業では、現在使用中のソフトウェアがVista対応なのかどうかを完全に把握しておらず、Vistaへの移行は進んでいない。米国Intelでさえ2008年初頭、同社従業員の利用するOSは、当分の間Windows XPのままだと公言していた。
コンピュータの修理/ITサポートを手がける米国Rescuecomでは、Vista対応ではないソフトウェアを利用する企業向けに、Windows XP搭載の中古PCの販売を行っている。
例えば同社の顧客である米国Harry's Shoes(靴屋)は、新たにPCを購入する際に、既存ソフトウェアとの互換性を考慮して、Windows XP搭載PCを指定したという。
Rescuecomで社長を務めるジョッシュ・カプラン氏は、「(企業)ユーザーがWindows XPを選択するもう1つの理由は、OSの統一だ。複数台あるPCにVistaとWindows XPが混在していては、従業員のトレーニングなども二度手間になる」と語る。
Gartnerの経営バイス・プレジデントで、今回の調査を共同執筆したチャールズ・スマルダース(Charles Smulders)氏は、「中古PCを購入する際に、ハードウェアにはWindows XPの正規ライセンスが付属しているかどうかを確認することが大切だ。価格を安く抑えるために違法コピーをプリインストールしたPCを販売する業者も多い」と指摘している。
(Agam Shah/IDG News Serviceサンフランシスコ支局)
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